英文ビジネスメールの書き方 vol.4



■ 日ごろのお礼と自己紹介
日本式レターならば初回に述べた「時候の挨拶」「日ごろの御礼」
に入るのですが、英文ではそれは省略!いきなり本題に入ります。
日本語のメールの文頭には、②「いつもお世話になっております。」
「株式会社~と申します。」が記入されていますが、対訳では省略
しました。文頭で名前と会社名を名乗るのは日本独特の風習です。
初めてのやり取りで、今後商談などを進めていく場合には自己紹介
から入ることもありますが、英文では通常は最後に名乗れば十分です。
■ 本題
英文メールでは、英文③のようにダイレクトに本題が始まります。
"Thank you very much for your inquiry. "
(お問い合わせありがとうございます。) とか、
"This refers to your application for a work permit."
(これは貴殿の就労ビザについての申請に関するものです。)など、
まず用件を伝えるのが通例です。日本式の遠回しの言い方は好まれ
ません。下手にそれを英語に訳すとかえって冗長な文章となり、
焦点がぼやけて相手に伝わらないこともあります。要求やお願い事
などは率直に、かつ丁寧に!がポイント。
■ 文末
そして文末にある④「よろしくご確認のほどお願い申し上げます」
ですが、これもまた前出の翻訳スタッフブログ「英語と日本語の
ビジネスメールの言い回し」に詳しく述べられていましたが、
「よろしくお願いします」は日本語の文章では締めの言葉として
必ずと言っていいほど使われる、翻訳では悩まされる言葉です。
今回の英例文では④ "Your confirmation would be highly appreciated."
と訳しています。
この他にお願いごとや依頼をした後に「よろしくお願いいたします」
の意味合いでよく使われるのが、"Thank you in advance."です。
「何だか押しつけがましいなあ」と思われるかもしれませんが、
これからお世話になることに対して「予め (in advance) 御礼申し
上げます。どうぞよろしくお願いします」ということです。
たとえば相手に支援を求めるときなど、
"Thank you in advance for your cooperation."などと使います。
■「敬具」「早々」にあたる結辞
日本語のビジネスメールでは「敬具」などは一々示しませんが、
英語のメールでは⑤「敬具」にあたる結辞をつけます。
これもフォーマル度の高さによって使い分けます。
(フォーマル度が最も高い)
Very respectfully yours, Respectfully yours、Respectfully
(フォーマル度が高い)
Yours faithfully、 Faithfully yours(英国式)
Very truly yours、Yours very truly など
(フォーマル度はやや低いがカジュアル過ぎない)
Sincerely yours、Yours sincerely、Sincerely、Cordially(米国式)など。
ちなみにBest regards、Best wishes、Kindest regards、Regards
などはカジュアル性が強いのですが、お互いに何度かやり取りして
いる相手との日常業務のメールや、ビジネスでも私信の要素も含む
場合などではよく使う結辞です。Thanks and regardsなども使います。
※ただし、カジュアル性が高いので、相手の立場、肩書きに注意が
必要です!
日本語メールと英文メールのちょっとした違いを知っていれば、
海外とのビジネスのやり取りも今までよりももっとスマートでスムーズ
になるはずですよ。
※当ブログの例文は全て Whoopee!mail の翻訳者が翻訳しています。
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英文ビジネスメールの書き方 vol.3

さて今日から内容をみていきましょう。


まず ? からです。
英文ビジネスメールの本文では、日本式レターで頭語(拝啓)にあたる
Dear がきます。
基本は男性ならDear Mr. (Last Name)、
女性なら、Dear Ms./ Miss/Mrs. (Last Name)となります。女性の場合
は既婚か未婚かで敬称が変わるため、どちらでも使えるMs.を使うのが
一般的です。
また、Doctorや Professorなど特定の学位を持った相手ならば、
Dear Dr. (Last Name)、Dear Prof. (Last Name)とそちらの敬称を
優先します。
※フルネームの方が丁寧と考え、Dear Mr. John Smithのように
ファーストネームも入れてしまわないようにしてくださいネ!
相手の名前が分からない場合、部署や組織宛に送る場合は、下記を
使うのが一般的です。
Gentlemen(米国式)、Dear Sirs(英国式)、
Ladies and Gentlemen(米国式)Dear Sirs and Madams(英国式)
単数の男性宛ならDear Sir(米英共通)、
単数女性ならDear Madam(米英共通)
また、広く「関係者各位」、「担当者様」という意味で、
”To Whom It May Concern”を使うこともあります。
翻訳のご依頼の場合でも、頭語だけでなく、内容も男性か女性かでも
代名詞などが変わってきますので、相手の方の性別やタイトル(お
分かりになれば)などをお知らせいただけるとそれに応じた翻訳を
提供することが出来ます。
そして米国式と英国式の違いは、Dear ?の後に、米国式なら:(コロン)、
英国式なら ,(カンマ)を入れることです。つまり、Dear Sirs: か、
Dear Sirs, という違いがあります。
余談ですが、特に英国の会社や組織の幹部の中には勲章を授与されて
称号を持っている方がいます。英国勲章にはKBE、CBE、OBEなどなど
ランクがあり、表記する時は氏名、カンマに続けて称号をつけます。
そのような相手にはメールというより、むしろフォーマル度最高ラ
ンクの正式なレターを出すでしょうから、その機会はほとんどない
でしょうけれど、その場合の敬称も表記の仕方にまたルールがあります。
男性ならSir John Smith, KBE、女性なら、Dame Ellen Smith, CBE
といった具合です。
敬称については、日本人は呼び捨てに抵抗があるため、外国人の
名前にも「さん」づけをすることがあります。そのため、英文でも
敬称をつけないと失礼とばかり、Mr. John とやってしまっているの
をたまに見かけますが、これは誤りです。ファーストネームにはMr.
は付けません。本文中ではMr. Smith または、ファーストネームで
呼べる間柄なら、Johnと敬称なしで大丈夫です。
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英文ビジネスメールの書き方 vol.2

今日からは実際に日本語と英語のビジネスメールの例を見てみましょう。
下記は日本語の簡単な業務連絡メールです。

上記を翻訳した英文メール(本文欄)はこうなります。

英文レターにはインデントを使ったものなど、いくつかのパターン
があり、米国式、英国式によっても違いがありますが、メールの場合は
全文左寄せとお考えください。
メールでは件名(title)はとても重要です。忙しいビジネスの現場
では一日何十件というメールを送受信する中で、やり取りを交わす
のですから、埋もれて見落とされないように一目見て分かるタイトル
を入れましょう。この例の場合なら、たとえば
【代金振り込み完了のお知らせ】 “Completion of Remittance”など、
一目で内容がわかるよう簡潔にまとめます。
明日からは内容の書き方をみていきましょう。
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英文ビジネスメールの書き方 vol.1

インターネットの発達により、ファックスや書簡でやりとりされて
いたビジネス文書も、昨今ではメールでやりとりすることが当たり
前になりました。
私達、メール翻訳サービス Whoopee!mail も、そうしたニーズを
サポートしています。
日本語の手紙と英語の手紙の書き方に違いがあるように、形式も
私信とビジネスで大きな違いがあります。
レターとメールでも若干異なりますが、ここでは特に英文ビジネス
メールについて、英文レターについても織り交ぜながらお話したい
と思います。
日本語の正式な手紙の形式では、まず、拝啓、謹啓、前略、などの
頭語から始まり、時候の挨拶、そして前付(日ごろの御礼や近況)
の後、やっと本文に入って結びの文となり、それぞれの頭語にふさ
わしい結語(敬具、不一、敬白、早々・・などなど)で結んで、
後付け(日付、署名、宛名)となりますね。
特に、ビジネス書簡では前付のあと、「貴社益々ご盛栄のこととお
喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。」
という決まり文句が続きますし、メールでも、ビジネスメールの
書き始めは必ずと言っていいほど、「いつも大変お世話になってお
ります。」というご挨拶が入りますね。
でも、海外とのビジネスではこのような前付はつけずにダイレクト
に本文に入ることがほとんどです。「堅いお決まりの挨拶はさてお
いて、早速用件に入らせていただきます」という感じでしょうか。
先月に連載された「英語と日本語のビジネスメールの言い回し」でも
詳しく述べられている通り、この「いつもお世話になっております」
を英語で表現するのは難しいのですが、日本人の礼儀正しさを象徴
する言葉ですから、その気持ちをどうしても表したい場合、ケース
バイケースで訳していくといった感じになります。
季節の移り変わりを愛で、「和」「礼儀」を尊ぶ日本人としては
何だか礼を欠くような気になりますが、欧米のビジネスはそのあた
りはクールです。
下記は典型的な英文ビジネスメールのスタイルです。
「3月15日に頂いたXXXについてのメールをありがとうございます。」

用件のみ、という感じですよね。愛想がない、素っ気無い印象を受
けますが、ビジネスでにおいてはこれで良いのです。
明日からは、実際のメールを例にとって日本語と英語のビジネス
メールの違いを比較してみましょう。
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