アリス・イン・ワンダーランド(不思議の国のアリス)に見る言葉遊びの世界vol.3

今日は「不思議の国のアリス」に登場する人物/生物の名前の由来です。
今週のブログは、翻訳スタッフ106が担当しています。
******************************************************
この作品には、個性豊かがでおもしろい生物がたくさん登場します。
その名前にはそれぞれ次のような由来があるそうです。
・Mock Turtle(にせ海ガメ)
「代用海ガメ」「海ガメフウ」「海ガメもどき」などとも訳されます。
Mock Turtle Soup(海ガメスープのまがいもの)という、海ガメの
代用品に仔牛を使ったスープがあり、Mock Turtleは海ガメの代用に
使われた仔牛を擬人化した架空の生物のようです。さし絵をみると、
顔と足が仔牛で体が海ガメです。
・March Hare(三月うさぎ)
英語の慣用句 "mad as a march hare(三月のうさぎのように気が
狂っている)"を擬人化したキャラクターです。三月は野うさぎの
発情期の始まりで、気が違ったように見えるからとのことです。
・Hatter(帽子屋)
英語の慣用句"mad as a hatter(帽子屋のように気が狂っている)"
を擬人化したキャラクターです。当時の帽子屋は、フェルトの加工に
水銀を使用しており、その影響によるものらしいです。
・Dormouse(ヤマネ、眠りねずみとも訳す)
英語の語源で「眠るねずみ」の意味(冬眠が長いため)があり、
またフランス語で"dormouse"は「よく眠る(女の)人」の意味だから
でしょう。
・Knave of Hearts(トランプのハートのジャック)
Knaveには「悪党」の意味もあります。
・Cheshire Cat(チェシャー猫)
英語の慣用句"grin like a Cheshire cat(チェシャー猫の様に
ニヤニヤ笑う)"を擬人化したキャラクターです。
この慣用句の語源にはいくつかの説があり、
(1)酪農が盛んなチェシャー地方には有名なチェシャー・チーズを
始めとする酪農製品が豊富にあり、ミルクやクリームが好きな
猫にとっては好物が沢山あるからついニコニコするため
(2)チェシャー・チーズに集まってくるネズミを捕まえてご満悦であるため
(3)チェシャー・チーズが猫の形に作られていたため
(4)当地方の有力な一族の紋章のライオンが、笑う猫に似ていたため
などが挙げられます。
次回はCheshire Catの飼い主であるDuchess(公爵夫人)の
"double meaning(2重の意味)"だらけの言葉をご紹介します。
※当ブログの例文は全て Whoopee!mail の翻訳者が翻訳しています。
このシリーズの翻訳担当者 : Whoopee!mail 登録翻訳者 /106
行間を読むビジネスメール翻訳のプロフェッショナル。





スポンサーサイト