ビジネス英文メール : よろしくお願いいたします vol.2

「来週そちらに伺います。よろしくお願いいたします。」と書かれたメールを
読んだ場合に、相手が日本人であれば、この「よろしくお願いいたします。」
に込められた意味を、「こちらに来るから、その際は時間を空けて欲しいと言
っているのだな。」と察してくれるでしょう。
このメールを読んだ相手は、追って「何日何時ごろに来られる予定ですか?」
と聞いてくるかもしれません。
けれども相手が海外の方の場合には、一々ここまで察してくれません。
だからこそ、私たち翻訳者には「よろしくお願いいたします」は悩ましい
定型句なのです。
この場合は、「Thank you」もおかしいな?、「お時間を空けておいて頂けれ
ば幸いです」かな?などと色々考えます。文化の違いを超えて伝わる翻訳をし
なければならないからです。
そしてこれが、ニュアンスを読む、機械にできない私たちの翻訳でもあります。
「発注した商品がまだ届いておりません。できるだけ早くお送りください。
よろしくお願いいたします。」の場合なら、この「よろしくお願いします。」
には、「念押し」のようなニュアンスが含まれていると思われますが、すでに
「できるだけ早く送ってください。」とはっきり書いてありますから、実は
この場合は英語にするときは必要ありません。
このように、日本のビジネスメールの決まった表現となっている、
「よろしくお願いいたします。」は、実は英文では必要ない場合が大半なのです。
翻訳を依頼される際、どうしても「よろしくお願いいたします。」を文末に使用し
たい時は、「何をどうして“よろしく”して欲しいか」を、
明確にして頂けると、私たちの翻訳の精度もさらに上がることになります。
あるいは前後関係やこれまでの経緯がわかれば、その「よろしく」のニュアン
スもより正確に訳すことができます。
原文のニュアンスを読むリピート率95%のプロフェッショナル翻訳サービス。




スポンサーサイト